第3回 土の神秘ワールド

地球上に沢山ある土、普段はほとんど気にも止めない存在ですが、よくよく考えてみると不思議なものです。
まずは質問です。「土とは何でしょう?」え?あまりにも抽象的ですか?それでは「土は何で出来ているのでしょう?」。土は土から出来ているという答えが返ってきそうです。実は正解は「鉱物と有機物からできている」でした。地球が生まれた時には表面は溶岩ばかりで地球上に土は存在しませんでした。それが自然のエネルギーを使って少しずつ溶岩を砕いていき、それも気の遠くなるような年月をかけて土を作っていきました。途中植物が地球上に現れ、土作りのスピードが飛躍的に進むようになりました。そして現在、地球上のどこに行っても見る事の出来る存在になったわけです。


昔ある科学者が、岩を機械的に砕き粉にしてそれに植物を植えて栽培実験をした人がいました。しかし土と比べてやはり成長はいまいちだったようです。日本でも人工的に作られた土がホームセンターで売っています。日本人はそこそこ頭が良いのでなんでも分析してすべてを分かったみたいに勘違いしているようです。科学は間違っているとは言いません。しかし科学が全てではないような気がします。自然には今の科学では分からない事が多くあります。それは真理と言っても良いでしょう。そんな事を考えるとわくわくしてきませんか?人間は科学を使って自然を征服するのではなく、科学を利用して自然と共存する道を選べばいいなといつもタニーは思います。
おっと話がそれてしまいました。土の世界の旅を続けたいと思います。
皆さんまたまた質問です。土には色がついています。それが色々あるのは何故でしょう?
茶色、 こげ茶、黄土色、赤茶、水色、灰色、緑色。確かに中に含まれている成分でも大きく違います。
 しかし、同じ成分の土でも色が違う時があります。それは何故でしょう?分かりますか?



正解は「酸化の違い」です。土の色の違いは主に酸化鉄の色の違いです。酸素に十分触れている土は茶色系の色をしています。しかし酸欠状態の土は灰色や青色系の色をしています。皆さん水はけの悪い土を掘ってみると下の土が灰色になっていた経験ありませんか?またその土を掘り返してしばらく放置しておくと色が茶色に戻った経験もありませんか?土は鉱物ですが生きているんだなと実感します。鉱物と言いましたが具体的には地球上の元素の全てを含んでいるといってもいいでしょう。また土の中には多くの微生物や菌、生物等が住んでいます。日々生と死を繰り返し生活しています。まるで一握りの土の中に地球が入っているみたいですね。生命力が溢れている土を手にすると、化学肥料にまみれた土がいかに異形か実感します。生命のつながりによって生物は生きています。生まれる事と死ぬ事は基本的に同じで一つの輪になっています。いけない、いけない。どこかの宗教みたいになってきました。それでも生と死の正常な繰り返しこそが安定した世の中で、永続可能な世界ではないでしょうか?その生と死が土の中ではいつも繰り返されていて新しいエネルギーが生まれています。土ってすごいんだなって思いませんか。よく「 母なる大地 」といわれますがそれもうなずけます。生き物は土から生まれて土に帰るのですね。

  土には色々な土があります。基本的には良い土とか悪い土というものはないと思っていますが…。
 例えば植物に良い土と言う条件で考えた場合、良い土と言うのはいったいどのような物でしょうか?
 人間に良い土というのはどういう土なのでしょうか?またその様な良い土はどのようにして作られるのでしょうか?
 皆さん身の回りの土をもう一度見渡してみてはいかがですか?





               次回も引き続き土の神秘について旅していきたいと思います。